2018年JEARA公式写真展に出した作品です。「世界を少し奪ってみた」というタイトルをどう解釈して撮ったのか?を書いてみました。

【Deep Forest】

撮影時期:2018年5月

撮影場所:都内公園

鷺と黄菖蒲にスポットライトが当たり、池の奥にうっすら木が立ち並ぶ様子を撮った風景写真です。もし木が見えなかったら液晶の明るさを上げて頂ければ見えてきます。

この写真を撮ったのは近所の公園で、朝はラジオ体操や犬の散歩、日中は老若男女の憩いの場と往来が多い公園です。公園の他の場所を普通の露出で撮るとこんな感じになります。

同じ場所なのになぜこんなに違って見えるのか・・?

カメラには「露出」という明るさを決める設定があって、撮るときにこれを変えることで様々な表現を作ることができます。この写真は外で撮っているので、鷺や花には当然スポットライトなど当たっていないのですが、露出を変えることでこんな世界がカメラ越しに見えてきます。

日常目にする場所が、撮り方ひとつで、人間の目では見えないような表現ができるカメラの面白さを伝えたくてこの1枚を撮りました。

そういえば世界史の資料集だったと思いますが、レンブラントの「夜警」を見て、光を描くことができるんだ!と驚いたことを覚えています。有名画家の絵のようにはいきませんが、それでも写真を見に来て頂いた方に少しでも面白いと感じて頂けてたら、これ以上ない光栄です。